2019年5月1日 更新

バイクのフロントブレーキディスクの交換方法と交換時期について

バイクのブレーキがスムーズにきくためには、フロントブレーキディスクが正常に働いていなければなりません。 このブレーキディスクにブレーキパッドが押しつけられて摩擦が発生することで、ブレーキシステムは正常に機能するのです。 しかし、ブレーキディスクは使用を重ねるごとに摩耗します。 摩耗したまま交換しないままでいると、ひび割れや歪みなどを起こし、異音や不自然な振動を経てブレーキがきかなくなってしまうのです。 バイクの走行に危険となるブレーキの不具合を避けるためにも、フロントブレーキディスクの交換方法と交換時期を解説していきます。

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フロントブレーキディスクとは?

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ブレーキディスクとは、バイクのブレーキシステムの一部で、バイクを横から見たときにタイヤの内側に付いている丸い形をした金属部品です。

そして、これから交換方法などを紹介していくフロントブレーキディスクというのは、その前輪側を意味します。

ブレーキがうまくきかなかったり、ブレーキをかけたときに振動を感じたりする場合には、このブレーキディスクに異常が生じているのかもしれません。

ブレーキシステムが万全な状態でないと大変危険です。交換時期が遅くならないように、こまめに確認する必要があります。

バイクのブレーキレバーを握り込むと、車体側に固定されているブレーキキャリパーという装置が作動して、内側からブレーキパッドをブレーキディスクの方へ押し出します。

これがブレーキシステムの構造です。ブレーキパッドはブレーキディスクに押しつけられて、その間で摩擦が起きます。その摩擦によって、タイヤの回転が弱まり、ブレーキがかかるというわけです。

ブレーキディスクを定期的に交換しなければならない理由は、使用を繰り返していると摩擦によって摩耗や傷、歪みが発生し、ブレーキのききが悪くなるためです。

フロントブレーキディスクの交換時期はいつ?

フロントブレーキディスクは、ブレーキパッドやタイヤよりも耐久度が高いのが一般的です。だいたい走行距離が3~5万kmになったら交換するのがよいといわれていますが、バイクの乗り方や車種などによっても変わるため、あくまで目安程度に考えましょう。

ブレーキのききが悪くなったと感じたら、ブレーキディスクから異音が聞こえないか、ディスクパッドが当たる部分に傷やムラができていないかなどの確認が必要です。

もしもブレーキディスクに歪みが生じていた場合、ブレーキをかける度にブレーキキャリパーはタイヤの動きに引っ張られることになります。

その結果、車体側の装置まで故障してしまい、修理費用が高くつくこともあるため注意しましょう。

フロントブレーキディスクのもっと正確な交換時期について知りたい場合には、ブレーキディスクに刻印された数字とアルファベットに注目しましょう。

バイクの横から見える場所に、「MIN.TH.4.5mm」といった刻印があるはずです。これは「ミニマムシックネス4.5mm」を意味しており、ブレーキディスクがブレーキパッドとの摩擦によって摩耗し、厚さが4.5mm以下となったら交換時期であることを記しています。

この摩耗限界を超えてしまうと、ブレーキパッドの減りも早くなり、ブレーキディスクにはひび割れや歪みが出てくる可能性が高いです。ブレーキのききはさらに悪くなって危険なため、こうなる前にブレーキディスクを交換する必要があります。

フロントブレーキディスクの取り外し方法

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交換の際には、古くなったフロントブレーキディスクを取り外さなければなりません。しかし、バイクの構造上、ブレーキディスクだけを取り外すことはできないのです。

まずは、ブレーキパッドが出てくるブレーキキャリパーのボルトを緩めて外してしまいましょう。

その後、今度はフロントホイールを車体から外します。タイヤを支えているフロントフォークには種類があり、ボルトを緩めて外すタイプと、ナットを取り外すタイプがあるため確認しながら作業を進める必要があります。

ホイールの取り外しには、タイヤの軸となっているアクスルシャフトを抜き取らなければなりません。まずは、メンテナンス用のスタンドを利用して、車体のフロント部分を持ち上げましょう。

次に、アクスルシャフトをドライバーやレンチで固定してから、反対側のアクスルナットを緩めていきます。アクスルナットは強く締められていることが多いため、ラチェットハンドルなどの力を入れやすい工具を用意しておきましょう。

アクスルナットが緩んだ後は、タイヤの重みがアクスルシャフトへ急にかからないように、フロントホイールを持ち上げながら抜き取ります。

ここまでの作業を終えて、やっとフロントブレーキディスクの取り外しとなります。車体から取り外したホイールは、傷をつけないように段ボールなどの上に置きましょう。

ホイールからブレーキディスクを取り外すために、はんだごてを使用して固定ボルトを熱していきます。

ボルトには、ゆるみを防止するための接着剤の一種であるネジロックが使われており、熱で効力を弱めると簡単に取り外すことが可能です。

固着している場合には、インパクトレンチを使うと外れやすくなります。これでブレーキディスクの取り外しが完了です。

新品のフロントブレーキディスクを取り付ける方法を解説

いよいよ新品のフロントブレーキディスクを取り付ける作業に入りますが、その前に固定ボルトに塗られていたネジロック剤を取り除く必要があります。

古いネジロック剤が残っていると、ボルトの締め付けに不安が残るためです。そこで活躍するのが、タップ・ダイスという穴にネジを刻むための工具セットとなります。ねじ山やボルトのサイズをきっちりと測り、ネジロック剤を取り除いていきましょう。

この一手間によって、フロントブレーキディスクがしっかりと車体に固定されます。もしもブレーキシステムに不備があった場合には、事故につながる可能性が高くなるため丁寧に作業しましょう。

フロントホイールやアクスルシャフトなどに汚れが目立つようならば、拭き掃除をしておきましょう。

水分やほこりなどは小さな隙間からも入ってきますし、古いグリスを放置しておくと不具合の元です。各部品にサビやひび割れ、歪みなどがないか確認していきます。掃除が終わったら、ブレーキディスクに固定ボルトを取り付けます。

中古ボルトの使いまわしは安全性に問題が出てくるため、必ず純正品の新品を使いましょう。

また、新品のボルトにネジロック剤が塗られていた場合にはそのまま使えますが、塗られていない商品の場合にはねじ山に塗布した後でボルトを締めることになります。

サービスマニュアルに記載されている指定トルクの数値を参考にして、しっかりと締め付けましょう。最後に、フロントホイールを車体に取り付けて完了です。

適切なタイミングでブレーキディスクを交換することが大切!

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バイクのフロントブレーキディスクは、ブレーキをかけるたびにブレーキパッドとこすれあって摩耗していきます。それはバイクを乗るうえで避けられないことですが、交換時期を見極めることで安全性を確保することが可能です。

ブレーキディスクには摩耗限界の数字を記した刻印があります。

また、ブレーキディスクに異常があれば、ブレーキ時の不自然な振動や異音、ブレーキのききが悪くなるなどの兆候が出てきます。そうしたシグナルを見逃さないようにして、適切なタイミングで交換を行いましょう。

ブレーキディスクの交換は専門の業者に頼むという方法もありますが、最低限の工具や整備経験があれば個人で行うこともできます。

初めてでは苦労したという人も多いですが、慣れてしまえばだいたい40分程度で終えられる作業です。バイクいじりが好きな人であれば、楽しい時間を過ごすことができる作業だとも言われています。

交換を忘れてしまいそうな人は、ブレーキパッドといっしょに交換してしまうのも一つの方法です。

フロントブレーキディスクがきちんと交換できたならば、固定ボルトがしっかりと締まっているかなど、定期的に点検することも忘れないようにしましょう。
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