【バイク車検の基本】バイク車検項目の内容は?

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バイクの車検を受けるのであれば、車検項目を知っていることが大事です。車検を依頼するときに、どのような整備が必要になるかを知ることができるからです。また、バイクの車検でよく落ちる例を把握しておくと、整備のポイントも理解できるでしょう。ここではバイク車検の項目内容を、よくある失敗例を含めて詳細に解説していきます。

外観の確認

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バイク車検の項目として、外観の確認があります。バイクの外観を見て、車検証の情報と一致するかを確認します。

例えば、ハンドルの改造やフレームの切断などによって、寸法が変わっていると車検に通らない可能性があるのです。

車検証情報の確認は寸法、排気量、エンジンの車体番号まで、黙視でチェックをします。相違があれば、基本的に改造申請が必要になるのです。

他に、保安基準適合情報のチェックも、外観の確認に含まれています。反射板の装着の有無、タイヤの残り溝、ウィンカーの作動などを確認します。

このような外観の確認で車検に落ちる例としては、タイヤのひび割れが激しいことやスリップサインが出ていることでしょう。

タイヤに不安がある場合は、新品に交換しておくとことが大事です。また、ミラーが片方にしか付いてないや、ミラーが正しく固定されていないなどのミラーに関する不具合は車検に通らない原因になります。

そのため、ミラーはノーマル状態で着いているミラーにしておくことが大切になるでしょう。

もう一つあるのが、反射板に関する失敗例です。フェンダーレスキットにしていると、反射板をつけていないことを忘れてしまいます。

車検には反射板が必要になりますので、ついていない場合は反射板をつけてから車検を受けることが重要です。

さらに、外観の確認ではオイル漏れや、部品が固定されていないなどの不具合もしっかりとチェックされます。見てすぐに不具合だと分かることがないように、外観を確認することが大事になるでしょう。

灯火類、排ガス、騒音を確認

灯火類の確認は車検項目の一つです。灯火類はウィンカー、ヘッドライト、ブレーキランプ、ホーンがあります。

この確認ではそれらが正常に作動するかと、違法改造されていないかのチェックをします。基本的に全てを作動させて、正常に動いていれば問題はありません。

この灯火類でよくある失敗例は、ヘッドライトを変えているケースです。8,000ケルビン以上のHIDヘッドライトにしていると、保安基準不適合になりますので注意が必要です。他には電球切れなどのイージーミスもありえますので、車検前にチェックしておくことが大事でしょう。

もう一つよくあるのが、貼り付け式ウィンカーへの指摘です。貼り付け式ウィンカーは、貼り付け位置が悪いと車検に通りません。

正面と後方からしっかりと見えるように、調整することが重要です。排ガスと騒音検査も車検項目に入っています。

排ガス検査は専用の機械を当てて、適正値になっているかを確認します。騒音検査も同様にマフラーの吹き出し口に測定器を設定して、音量を測定するのです。騒音検査のときにはエンジンの回転数を上げて、確認することになっています。

ノーマルマフラーで排気漏れがない場合には、ほとんど通ります。この排ガスと騒音検査で落ちるポイントは、社外マフラーのウールでしょう。

車検対応の社外マフラーであっても、サイレンサーの中にあるウールが磨耗していて、排ガスや騒音検査に引っ掛かることがあります。自信がないのであれば、マフラーを交換するかウールを交換しておくとことが大切です。

もう一つポイントとしてあるのが、マフラーの穴です。マフラーに穴が空いていると、排ガスと騒音の両方で引っ掛かることが多くなります。穴が開いていることはいつもと違う音で分かります。そのようなときには穴を塞ぐか、交換することが重要です

スピードメーターのチェック

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スピードメーターのチェックは車検項目の中でも、比較的問題が少ない項目です。

普段からスピードメーターを見ていれば、スピードメーターが正しくないことには気づくからです。そんなスピードメーターの検査方法は、前輪を検査ライン上のローラーに乗せます。

そのローラーが自動的に回って、前輪を動かします。動いた前輪によってスピードメーターが上がっていくのです。メーターが40kmを指したときにブレーキを握ります。

この握ったタイミングがローラーが示している40kmと大きく違っていなければ、合格になるのです。

このスピードメーターのチェックで落ちることとして考えられるのが、タイヤのインチ数を大きく変えるカスタムをしているときです。インチ数を変えれば、スピードメーターも変える必要があります。

タイヤを交換したのに純正のスピードメーターを使っていると、実際の速度とスピードメーターの速度が変わってしまいます。一方で後輪だけをカスタムする場合は、このような問題は起きません。

スピードメーターは前輪にだけついていますので、スピードメーターチェックには関係ないのです。他に問題となる可能性があるのは、ケーブルの不具合でしょう。

このような不具合では、速度を正しく測ることができません。そう考えると、直してからでないと車検を通すことはできないです。

基本的にスピードメーターのチェックで車検に通らないことは少ないです。運転していて、問題がないようであれば、そのままでも車検に通ることが多い項目でしょう。

※記事内の検査方法は一例です。様々な機構により検査方法が異なります。

ブレーキ制動力のチェック

車検項目にはブレーキの制動力チェックがあります。ブレーキの制動力が弱いと、安全に運転することはできないです。そんなブレーキ制動力のチェックをする方法は、設備・設備によってはローラーを使います。ローラーに前輪を乗せて、ローラーを回します。

その後ブレーキを握ってタイヤの回転とローラーの回転を止めることで、ブレーキが正常に作動しているかを判断するのです。

後輪も同様に制動力のチェックをします。この制動力チェックでは普段バイクに乗っていて不具合を感じていなければ、車検に落ちることはありません。

そんな制動力チェックで落ちる場合は、キーキーと音が鳴っているときでしょう。ブレーキが効きにくいと判断されれば、落ちる可能性があります。

また、ブレーキパットの残量が少ないと、判断されたときも落ちることがあるのです。ブレーキパットは見れば減り具合が分かります。

ブレーキの効きが悪いか分からないときなどは、パットの減りから判断することができます。このパッドを確認するなら、両輪を見ることが大事です。

ブレーキの制動力チェックは両輪とも行いますので、どちらかが減っていれば、車検に通らないことがあるからです。ブレーキは日常的に使う部分ですので、減っていれば普段乗っているときに気づくことが多いでしょう。

しかし、日常的に乗っていないバイクでは、気づくことが少ないかもしれません。そのようなバイクは、車検の前に黙視で確認しておくことが大事です。

ヘッドライトの光軸チェック

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ヘッドライトの光軸チェックは、車検項目の中でも難しい部類に入ります。車検に落ちたことがある人は、この光軸チェックで失敗したという人が多いです。

光軸チェックの方法としては、バイクを水平にしてヘッドライトをロービームにします。その光を光軸検査の機械に当てることで、光量と光軸を検査します。光量が正常で、光軸の角度が正常であれば検査は合格です。

このときに、光量が足りなくなることを防ぐために、エンジンをかけて光量を上げることはできます。

このような光軸チェックに失敗したときには、1日に3回まで検査を受けることができるのです。3回失敗すると、翌日以降に検査を受ける必要があります。

光軸チェックに関しては、失敗することが多い項目です。そのため、先に予備検査場で調整することが大事になります。

予備試験場は陸運支局周辺に複数あります。予備検査場で調整してもらってから光軸チェックを受ければ、落ちる確率はかなり低くなるでしょう。

このことを知らなければ3回の検査で合格できずに、翌日以降に車検を受けに行くことになるのです。

車検に時間をかけたくないのであれば、失敗を減らす予備車検場の利用は必須です。ただし、光軸は時間が経つとずれてしまう可能性があるので、車検の直前に調整してもらうとずれることが少ないでしょう。

バイク車検項目の内容の終わりとして

バイクの車検項目としては、外観の確認があります。外観は車検証情報と一致するようにしておくことが大事です。

ノーマルの状態にしてあれば、問題になることは少ないです。次に灯火類、排ガス、騒音の確認があります。

チェックして正常に動くことと、車検で通らないものを使わないことが大事です。スピードメーターとブレーキの制動力チェックは、どちらも問題になりにくい項目です。通常通りに運転できているのであれば、心配しなくても車検に通る可能性が高いでしょう。

最後の光軸チェックは自分で調整することが難しいため、予備車検場を利用することが重要です。このような車検項目を知っておくと、整備をするポイントが分かりやすいでしょう。