あなたは大丈夫?サイズや面積など、バイクミラーの車検基準

自動車に車検があるように、バイクにも車検があります。バイクの場合は250ccを超えるバイクが車検の対象になるので、該当するバイクを所有しているのなら車検の前に愛車の状態をよく確認する必要があります。バイクの車検では、マフラーやハンドル、シートやヘッドライトなどといった様々な項目をチェックされます。カスタマイズとして純正品以外を使用することもあるバイクミラーは、特に注意を払わなければならないポイントの一つです。では、バイクミラーの車検基準とは、どのように定められているのでしょうか。

車検を通すならバイクミラーは直径と面積に注意しよう!

バイクの車検でバイクミラーは、次の基準を満たしていなければなりません。
・鏡面の面積が69㎠以上であること
・円形のミラーは鏡面の大きさが直径94mm以上150mm以下であること
・円形以外のミラーの場合には、鏡面の大きさが120mm×200mm、または200mm×120mm未満で、直径78mmの円が収まる形状をしていること

これだけでは具体的につかみづらいので、順番に詳しく見ていきましょう。

まず、ミラー鏡面の面積ですが、形状には関係なく69㎠以上の面積が必要です。例えば、70mm×100mmならOKですが、70mm×90mmでは面積が63㎠なので車検を通ることはできません。

正方形の場合は、83mm×83mmでは68.89㎠となりやはり足りません。84cm×84cmだと合格となります。多角形のミラーの場合は、三角形と四辺形に分解するなどして計算をしてみましょう。

もし、通販などでバイクミラーを購入するなら、面積表示のあるバイクミラーを選ぶと良いでしょう。

次に、円形のバイクミラーですが、直径を測るだけで良いので調べるのは簡単です。ちなみに、車検で認められる直径の最低値94mmは、面積としてはおよそ69.36㎠となるので車検の必要面積も満たしていることになります。

また、150mmの直径を持つ円形の面積はおよそ176.62㎠です。直径150mmの円はかなり大きく、バイクミラーの通販ではほとんど見ることはありません。円形ミラーのサイズで37号とカタログ表示をされている場合、直径は120mmとなります。円形ミラーを購入する場合の目安となるので覚えておきましょう。

3つ目の基準はやや複雑になります。円形以外のバイクミラーの鏡面の大きさですが、120mm×200mmもしくは200mm×120mmが最大の大きさと規定されています。つまり、121mm×121mmの正方形では不可だということです。

また、この寸法以内のミラーで、しかも最小面積69㎠をクリアする必要がありますし、たとえ最小面積69㎠をクリアしたとしても、次の規定に抵触すると車検を通ることはできません。その規定とは、直径78mmの円が収まる形状をしていること、という規定です。

1辺が200mmあったとしても、もう1辺が78mm未満ではやはり車検を通れません。ただし、78mm未満の辺だとしても、一部が78mmを超えていて直径78mmの円が収まるような形状なら車検は通ります。コンパスで半径39mmの円が描けるかどうか、確かめることが大事です。

バイクミラーの取り付け位置と取り付け方も大事なポイント

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バイクミラーを取り付ける位置と、取り付け方も車検では重要なポイントです。車検では次のように規定されています。

・バイクミラーの中心がかじ取り装置の中心から280mm以上外側に取り付けてあること
・歩行者等と接触した場合に衝撃を与えない形状をしていること
・歩行者等と接触をした場合に衝撃を軽減する構造をしていること
・車体の左右に取り付けられていること

まず、取り付け位置ですが、かじ取り装置、いわゆるハンドルの中心からバイクミラーの中心が、280mm以上離れていなければなりません。

280mmということは30cmの定規があれば簡単に計測できるので、実際に測って確認をしておきましょう。

ただし、車検の規定では280mm以上離れていれば合格ですが、走行中の安全性を考えると離れ過ぎているものは危険です。その点を考慮すると、280mmを少し超えるぐらいに調整をすることが賢明だと言えるでしょう。

次に、バイクミラーの形状も、車検を通す場合に重要なポイントになってきます。あってはならないことですが、走行中に歩行者等と接触をした場合に、相手に与える衝撃を少しでも抑えることのできる形状をしていなければなりません。

そのため、走行方向に対して流れるような形状のミラーを選びましょう。そして、正方形のミラーの場合は、角が丸くなっていなければとても危険です。ミラーの見た目だけではなく、そういった安全面にも配慮したバイクミラーを選ぶことが、車検を通す時に大事になってきます。

また、もし歩行者等と接触をした場合に、衝撃を軽減できる構造である必要があります。

例えば、車体に溶接してあるバイクミラーでは、車検を通ることはできません。というのは、溶接してあるバイクミラーに接触をすると衝撃を逃がすことができないので、大怪我につながる可能性があるからです。

純正品の場合はこういった点も考慮されているので、もし他のミラーと交換をするなら純正品と同じような取り付け方にしましょう。衝撃を吸収するような構造をしたバイクミラーは、接触をした相手とともに自分への衝撃も減らしてくれるものです。

車検に限らず基本的にバイクミラーは左右両方必要です。走行中の不測の事態に対応するためには、左右のミラーが必要不可欠だからです。とはいえ、歩行者等との接触を避けるために、普段は左側のバイクミラーを取り付けていないライダーもいることでしょう。

ところが、そのままでは車検を通ることはできません。新車、あるいは中古車でも、購入時には左右のバイクミラーは取り付けてあるものです。もし、左側のミラーを外して運転をするとしても、そのミラーを処分してはいけません。きちんと左右取り付け、車検を受けるようにしましょう。

バイクの車検を受ける時の注意点とは

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バイクの車検時にはバイクミラーの点検も受けますが、バイクの製造時期によって点検を受ける項目に違いがあることを覚えておきましょう。

今回紹介した点検基準は、平成19年1月1日以降に製造された全てのバイクと、平成17年1月1日以降に型式認定された全てのバイクに当てはまる基準です。

例えば、所有しているバイクが、平成18年12月31日以前に製造されているのなら、バイクミラーの鏡面に関する規定は適用されません。

ただし、平成18年以前に製造されたバイクでも、平成17年1月1日以降に型式認定がされたバイクにはバイクミラーの鏡面の規定が適用されます。前回の車検がいつだったのか、確認をしておくことはとても重要です。

また、純正品のバイクミラーならば基準に合った製品であることがほとんどです。たとえバイクをカスタマイズするとしても、純正品は車検まで保管をしておくようにしましょう。

バイクの車検は販売店などの代行に依頼をするか、自分で行うかしなければなりません。自分で行うユーザー車検には費用が安いというメリットがありますが、専門的な知識が無いと整備不良があった場合に対処することが難しくなります。

バイクミラーに限らず、自分でカスタマイズしたバイクなら販売店などに依頼をした方が良いでしょう。

車検を確実に通すなら事前にバイクミラーをチェックしておくことが肝心

バイクでの走行は気持ちが良いものですが、危険を伴うこともあります。そのため、少しでも運転操作がし易いようにすることは大事です。

バイクミラーは比較的安価なので、自分で交換をする人も多いものです。なぜなら、バイクの見た目が変わりますし、操作性もアップするからです。

また、バイクミラーの交換は、手軽にできるバイクの改造方法の1つだと言えるでしょう。

しかし、定期的に訪れる車検の時期には注意が必要です。本来取り付けられていた純正品に戻すのなら簡単ですが、もし純正品を失くしていたり、オークション等で手放したりしているのなら、今回紹介をした基準に適合するか確認をしてみましょう。

自分で確認して不具合が見つかったなら、車検を依頼する販売店などに相談をすると良いでしょう。

きちんと車検を通し、安全で楽しいバイク生活を送るためには、車検基準にあったパーツと交換をする必要があります。車検時に慌てないよう、事前に確認をすることはとても大事なことだと言えるでしょう。