バイクカスタムには実は正確な手順はありません。あえて言うなら、自分の好きなところや気になるところからカスタムしていくのが正解でしょう。

例えば、カスタム初心者の場合はステッカーを貼ったりミラー交換などは取り組みやすく、見た目にも分かりやすい変化があるのでおすすめです。ステッカーやミラーなどであればほとんどの場合、低予算で手に入れることができるのも手軽です。

カスタムに慣れてきたら、マフラーやハンドルなど気になる部分に取り掛かるとより自分好みの性能を持つバイクに変えていくことができます。

ただし、カスタムをしていく上での注意点として、交換するパーツと自分のバイクとの適合性はしっかり確認するようにしましょう。せっかく買ったパーツのサイズがバイクと合わない場合は使うことが出来ず、無駄な出費になってしまうので注意が必要です。

バイクの排気量を上げるボブアップというカスタムをする場合なども要注意です。税金が上がってしまうため、自身の懐を圧迫してしまう可能性があります。

また、サイドカーや3輪バイクなどへの大掛かりなカスタムをした場合、その保管方法に頭を抱えることも少なくありません。

カスタムする際は、自分の経済状況や保管できるスペースがあるかどうかなどをじっかり考えた上で、自身に合ったカスタムをしていきましょう。

バイクカスタムには定番のものからマニア向け、前述した初心者向けのものまで豊富な種類があります。カスタムをするメリットとともにいくつか種類を見てみましょう。

まず代表的なカスタムパーツとしては、マフラーが挙げられます。音の変化を楽しむことができるほか、最高速度を上げたり出力を上げたりすることもできるので、走りでもカスタムの具合を分かりやすく確かめることが可能です。

見た目の変化をより楽しみたいならステッカーやミラー交換も挙げられますが、レバーやハンドルを変えたりリアをフェンダーレス化するのもおすすめです。スリムな印象を与える効果やインパクトを与える見た目を手に入れることができます。

また、シートを変えることも1つの手です。シートはデザインの変化のほか、座り心地の良さなど長時間のライディングでも効果を実感できます。

見た目の変化もさることながら、機能性も格段に上がるのがライトなどの電装類です。夜間における視認性の向上はもちろん、LEDに変えることでバッテリーの負担を減らすことができ、パーツを長持ちさせることができます。

見た目＋機能性の向上に関していえば、カウルのカスタムもこれに当てはまります。カウルを変える最大のメリットは、風をより防げることで事故防止につながるということです。

安全性を高めることは、ライダーにとって最も大切なことと言えるでしょう。

また、グリップを変えることも1つの方法として考えられます。グリップが細いものはアクセルが開きやすくなり、反対に太いものは疲れにくくなります。

スピードを楽しみたいのか、長距離を楽しみたいのかで変わってきます。グリップに限らず言えることですが、カスタムをする場合は自分の乗り方に合ったものを選ぶと失敗しにくくなるでしょう。

各パーツごとに好きなようにカスタムする方法もありますが、カスタムの組み合わせによっては相性が悪く、その性能を100％引き出せないこともあります。そのため、いくつか代表的なカスタムスタイルとして定着しています。

例えば、1960年代から続くカフェレーサーというスタイルはイギリスで誕生したスタイルです。イギリスのライダーがカフェに集まり、バイク自慢や街中でレースをするためにカスタムしたことに由来されるスタイルですが、その中身は速度と格好良さを追求したものです。

丸いヘッドライトにカウルなしで、アクセル側とクラッチ側がそれぞれ別になっているセパレートハンドルなどクラシックなスタイルは長く多くの人に愛され続けています。

チョッパーというスタイルも代表的なスタイルとして愛されています。チョッパーバイクとは、いわゆるフロントフェンダーと呼ばれるバイクの外装を取り除いたり、切り落としたりするスタイルのことです。

基本的な概念はその1点のみで、フロントフェンダーを取り外しただけでもチョッパースタイルと呼称することがあります。フロントフェンダーの除去に加え、燃料タンクの小型化などもときにそのカスタム方法の1つとして挙げられます。

アメリカを発祥とし、見た目はフロントフェンダーの切り落としなどまさにアメリカ的な武骨なイメージですが、その中身は軽量化することを目的としているため、スピード向上が狙いのスマートな改造です。

その他にもオフロードに適したタイヤやサスペンションを使用し、その上でできるだけ軽量化を図ったボバーと呼ばれるスタイルやそのボバーとカフェレーサーを掛け合わせたスタイルのブラッドスタイルもあります。

さらにそこからカフェレーサー色を強くしたスタイルなどもあり、さまざまなライダーが見付けだした自分だけのオリジナルスタイルが今でも多くの人に愛されています。

ただし、そのカスタムが必ずしも自分にとって合っているとは限りません。どこでどのくらい乗るか、どうやって楽しむかによってカスタムの仕方は変わります。

いくつかの伝統的なスタイルを参考にしながら、自分の愛車を自分なりにカスタムしていくことがバイクを最大限楽しむ方法と言えるでしょう。

自分のバイクをカスタムすることで、これまでにない楽しみと共にバイクを走らせることができます。

しかし、カスタムする際には気を付けたいいくつかのポイントがあります。注意点をしっかり押さえておかないと、万が一の事故を引き起こしてしまう可能性も捨てきれません。

自分の状況と照らし合わせた上で安全に、そして自由に自分のバイクをカスタムしましょう。