自動車やバイク運転で欠かせないガソリン・日米で事情が違う?

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「アメリカのハイオクの品質は日本のレギュラーと一緒」と聞いたことはないですか?「日本国内で運転するならレギュラーガソリンで十分」といった嘘か本当か分からないような都市伝説まであります。ここでは、日本とアメリカのガソリン事情をご紹介します。

日本とアメリカでオクタン価が異なる

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まず、日本とアメリカではオクタン価の設定が異なります。オクタン価を簡単に説明すると、エンジン内部における自然発火のしにくさや、ノッキングの起こりにくさを数値化したものです。日本の場合レギュラー91・ハイオク100というオクタン価設定になっています。一方アメリカの場合、レギュラー87・ハイオク92というオクタン価設定になっています。オクタン価だけで比較すると、日本のレギュラーとアメリカのハイオクにほとんど違いがないので、「アメリカのハイオクは日本のレギュラーと同じ」という噂が立ったと考えられます。

表向きの数字は近いけれども…

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アメリカのハイオクと日本のレギュラーはオクタン価がほとんど一緒ですが、実は日本とアメリカでは、オクタン価を測定する方法が異なります。オクタン価の測定方法にはいくつか種類があり、アメリカの場合AKI、日本はRONという異なる測定方法を採用しています。一般的な傾向として、AKIの方がRONの測定値より4~5程度低くなるといわれています。アメリカのオクタン価を日本のRONに合わせてみると、レギュラー91・ハイオク97になります。アメリカのハイオクと日本のレギュラーは一緒と言える数値差ではないことがわかります。

まとめ

都市伝説を鵜呑みにして、ハイオク対応エンジンにレギュラーガソリンを入れたら、おそらく様々なトラブルが起こるでしょう。近年の車種であれば「壊れる」ということまではあまりないようですが、エンジン性能が落ち燃費が悪くなるなどの不具合はかなり高い確率で発生しそうです。ハイオク仕様にはハイオクを給油しましょう。