2019年6月10日 更新

ブレーキの引きずりが出る原因は?ブレーキに引きずりが出来た時の対処方法

自分のお気に入りのバイクで、快適にどこまでも走り続けたい、そう願ったことがある人も少なくないでしょう。そんな気持ちを一気に不安へと導き、トラブルであること知らせるブレーキを引きずる音。その対処の方法さえ自分で知っていれば、大きな不安にならないはずですし、小さなトラブルから起こりうる事故も事前に食い止める事が出来るはずです。

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ブレーキの引きずりが発生するとどんな状態になるのか?

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バイクのブレーキには、ディスクブレーキといった油圧の力を使い、円盤形のディスクをブレーキパッドで挟むことで減速したり、停止したり、バイクの速度を制御する構造が使用されています。

ではまずブレーキの引きずりが出た場合はどうのような状態になるのか?考えてみましょう。

ディスクブレーキ以外にドラム式ブレーキといった構造の制動システムも存在しますが、今回は現在主流であるディスクブレーキのみで考えてみます。

先ほどディスクブレーキの構造を簡単に説明しましたが、ブレーキの引きずりと言うくらいですから何かが接触しているような事までは想像できるかと思います。

バイクのホイールに取り付けられている円盤形のディスクをブレーキパッドで挟むことで速度調整するのですから、引きずりとはディスクとブレーキパッドが断続的もしくは継続的に接触していることをさしています。

この状態が意図的な操作ではなく、自然に起こったとしたらどうなるでしょう?そうです、もちろん回転しようとする動作を自然に止めようとする力が加わるのですから、加速が鈍く感じたり、ブレーキが必要以上に効いてしまい操作に支障をきたすことも考えられます。

それ以外に考えられるのは、音鳴りです。二つ以上の物体同士がもの凄いスピードで擦れ合えば熱を発生します。

熱が発生すると擦り合っている物体間での回転に対する抵抗が発生します。抵抗が大きくなればもっと熱が発生します。そのうちに物体が熱によって化学反応を起こし、音鳴りの原因へとつながっていきます。

音について詳しくは触れませんが、音鳴りの状態はバイクにとって良い状態ではない事は確かです。

なぜブレーキの引きずりが起こるのか?

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ブレーキの引きずりが起こる原因は一つではありません。単純にディスクブレーキという構造には沢山のパーツの組み合わせで成り立っています。

極端に言えば、その部品全てが正常に作動していなければ、いつ何時ブレーキの引きずりが起こるか分かりません。それくらい全ての部品が担っている役割は大きいという事がお分かりになると思います。

ですが、比較的部品の数は少なく、構造自体も単純なほうなので、しっかり構造と、その部品が何の役割を担っているかを理解する事ができれば安心してメンテナンスできるようになります。

ブレーキの引きずりの原因の一つ目は、円盤形ディスクの歪です。

ディスクは本来、円盤形であり、均一の厚みであり、何処にも歪や傷があってはいけない状態が正常な状態で、もし歪や傷があればブレーキの当たる状態が均等になりません。それ結果引きずりといった状態になってしまいます。

次に多いのが、ピストンリングやピストンシールとも呼ばれる部品の劣化によるブレーキの引きずりです。

ブレーキの部品の一つで、油圧の油の漏れ防止の役割を担いながら、ブレーキパッドをディスクに押し付けるためのピストンを定位置に戻すための大きな役割を持つパーツです。そのパーツはゴム製であり、経年劣化による硬化もあり、ブレーキの多用や、埃や天候などによる硬化も考えられる部品で、定期的な交換が必要な部品の一つです。

正常な状態であれば、押し出したピストンを定位置に戻す力があるのに、硬化してしまっては戻すこともできず、それどころか、油圧の油まで漏れてきてしまう事もあります。そうならないうちに早い目の交換を心掛けましょう。

その他、ディスクキャリパーというブレーキ本体のようなケース内の清掃不足による動作の不具合で起きる、ブレーキの引きずりも考えられます。

キャリパー内にはブレーキパッドをはじめ、先ほどのピストンリングやその他ほぼすべてのパーツが収まっています。

外部からの影響をうけやすく、ゴミも勿論の事、埃や、小石、あらゆる物が侵入する恐れがある箇所で、それに加え動作熱や、パッドが擦り減る時に発生するダストなどが正常な動作の妨げになります。

意外と気付かれませんが、ブレーキこそ一番こまめなメンテナンスを必要とする部品なのです。

ブレーキの引きずりが出た時にはどうすれば良いか?

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まず、引きずり具合を確認しましょう。シャラシャラと音がするくらいで押してもさほど抵抗を感じられない状態であれば、注意しながらとりあえずは帰路についてください。そして早い目のメンテナンスを心掛けましょう。

次にディスクの歪が無い状態を確認できる状態で、バイクを押すとあきらかに抵抗が増えている状態であれば、その場での応急処置が必要です。

メンテナンス出来る工具がある前提での説明になりますが、あくまでもロードサービスなどが使える状況であれば、すみやかにそちらの行動へうつしてください。

応急処置の仕方ですが、キャリパーをフロントならフロントフォークから、リヤならスイングアームから取り外します。次にブレーキパッドに直接無理がかからないようにタオルやウエスを当てた状態で、マイナスドライバーのようなテコの力が使えるようなものを使用し、ピストンを戻す方向に力を加えてみます。

そして戻せそうなら少しだけブレーキレバーを操作し、ピストンを押し出します。次に、ピストン表面をきれいに清掃し、グリスがあれば薄くピストン表面に塗りつけましょう。

そしてまたピストンを戻す方向へ力を加えます。その繰り返しで応急ではありますがピストンの動きはよくなるはずです。ただグリスを使用する量は決して間違わないでください。

ピストンの動きに改善が見られた場合は、残さず綺麗にグリスを拭き取る事を心掛けてください。万が一、グリスがブレーキパッドと、ディスクの間に付着したとしたら、まったくブレーキが利かなくなってしまう事は理解したうえで作業を進めましょう。

まったく改善の兆しがみられない場合は、なんとかロードサービスを手配しましょう。

定期的なメンテナンスでブレーキの引きずりや、その他のトラブルを回避しましょう!

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せっかくの楽しいツーリングでも出先でトラブルに見舞われてしまうと、一気にテンションも下がってしまい、仲間同士で出かけていたら、皆に心配や迷惑をかけてしまう羽目になってしまいます。

日頃からのメンテナンスを心掛け実行できてさえいれば、万が一出先でのトラブルにも冷静に的確な対応もできますし、仲間のトラブルにも力になることが出来ます。

ブレーキは命を預ける大事なパーツですので、しっかり構造とメンテナンス方法を覚える事でブレーキの引きずりをどう対処すれば最善かを見極められる技術が必要です。

油圧ディスクブレーキなどメンテナンスする際に出来ることなら屋根付きで天候に左右されにくい場所をお勧めします。

理由の一つに、ブレーキに使用されている油圧油(フリュード)は水に溶けやすく、水が溶け込んでしまうとエアが嚙むといった状態になりやすく、ブレーキ自体の動作に影響がでることも十分に考えられます。

そのようなリスクを避けるためにも屋根付きで天候にあまり左右されない場所を確保し、しっかりとメンテナンスに集中できるように準備することが大事です。

メンテナンスや、対処方法を覚えるのに、ディスクブレーキは比較的構造がシンプルで使用せれているパーツの数も少ないので、まずはバラバラにして戻してみることを繰り返してみるというのも一つの方法です。

最初からうまくはいかないかもしれませんが、かならずコツをつかむことが出来ます。数をこなすうちに独自の方法が見つける事ができたり、使う工具にもこだわりが出てきたりするかもしれません。
そうなると一つのパーツの意味を理解でき、ただ組み上げるのではなく一手間加えて組み上げるほうが、断然良い動きをする事にたどりつくこともあります。

キャリパー内でブレーキパッドを支えているだけにしか見えないキャリパーピン一つでもパッドがスムーズに動くためには、すこしピンの表面を研磨し表面を整えてあげることで劇的にブレーキ全体のパフォーマンスが上がったり、自分がメンテナンスし調子があがったバイクに乗り、それを実感する事ができれば最高に楽しくなってきます。

ブレーキはバイクの操作に欠かせないものだけに、自分の得意分野にしてしまえば心強くなるものです。知れば知るほど奥が深いもので、バイクの事がもっと好きになれるのは間違いないはずです。

ブレーキの引きずりに気付いたり対処したりするためには、メンテナンス出来る知識や技術を磨く努力が必要!

バイクは風を感じ、颯爽と走る楽しみが大きいのは誰もが知っていることですが、バイクの状態を常に良い状態に自分自身の手で保つことも、バイクを楽しむ醍醐味の一つではないでしょうか。

バイクの構造が理解できれば乗っていても異常にいち早く気付く事も出来、状態の良い事も手に取るように感じられるはずです。そうなれば乗る楽しみが2倍3倍と膨れ上がることを想像するのは難しくないはずです。
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※記事内の価格表記は、執筆当時の価格となります事をご了承ください

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