<全日本ロードレース>中須賀選手の大記録がストップ!
バイクで遊ぶ
日本のオートバイ・モータースポーツの最高峰といえば全日本ロードレース。
今回は、宮城県で行なわれたスポーツランド菅生大会を取材。
今シーズンは、この後も全大会をレポートしていきたいと思います。
まずは菅生大会。土曜に雨上がり、日曜は晴れたこの大会で
ここまで続いていた大記録が途切れるという瞬間に立ち会うことができました。
今回は、宮城県で行なわれたスポーツランド菅生大会を取材。
今シーズンは、この後も全大会をレポートしていきたいと思います。
まずは菅生大会。土曜に雨上がり、日曜は晴れたこの大会で
ここまで続いていた大記録が途切れるという瞬間に立ち会うことができました。
2023年は4月に開幕し、最終戦は10月。栃木県・モビリティリゾートもてぎ、三重県・鈴鹿サーキット、宮城県・スポーツランド菅生、茨城県・筑波サーキット、大分県・オートポリスサーキット、岡山県・岡山国際サーキットと全国6エリアを回り、小排気量から大排気量、純レーシングマシンから市販車をベースとしたレースなど、全5クラスのレースが行なわれています。
まずは市販250ccモデルをベースに行なわれるのはJP250クラス。これはJP=ジャパン・プロダクション(市販モデル、の意)のレースで、ホンダCBR250RR、ヤマハYZF-R3、カワサキNinja250/Ninja ZX-25R、KTM RC390が参加しています。排気量、気筒数がバラバラなのは、各モデルの戦力均等策を取っているからで、国際ライセンスと国内ライセンスが混走し、個別表彰されます。タイヤはダンロップ製溝付きタイヤのワンメーク、正確にいえばこのJP250は「全日本選手権」の格式ではなく「MFJカップ」となりますが、全戦で同時開催されています。
純レーシングマシン+スリックタイヤで行なわれるのはJ-GP3クラス。これは、レーシングマシンとして販売されているホンダNSF250R、KTM RC250Rが参加。マシン規定はMotoGP世界選手権のMoto3クラスにあたるもので、13~19歳までの「J-GP3チャレンジクラス」と、大会ごとの「J-GP3特別参戦枠」が設定され、若手ライダー育成の意味もあるクラスです。
ミドルクラスはST600クラス。これも市販モデルをベースとしたマシンで争われ、ホンダCBR600RR、ヤマハYZF-R6、カワサキZX-6R、スズキGSX-R600が参加しています。レース向けの改造範囲は狭く、ブリヂストン製溝付きタイヤのワンメークで行なわれています。
最大排気量カテゴリーは2クラスあって、ひとつがST1000。これはST600の1000ccバージョンで、改造範囲が厳しく制限されているもの。ホンダCBR1000RR-R、ヤマハYZF-R1、スズキGSX-R1000R、カワサキZX-10R、BMW S1000RR/M1000RR、アプリリアRSV4-RFが出場しています。こちらはダンロップ製スリックタイヤのワンメーク。
もうひとつが日本最高峰のJSB1000クラス。こちらはST1000クラスに比べて改造範囲が広く、メーカー直系のワークスチーム、セミワークスチーム、レーシングチームやショップ母体のトップチームが参戦する、日本オートバイレースのトップクラスです。このJSBクラスのみ、23年シーズンから通常のガソリンではなく、非化石燃料のカーボン・ニュートラル・フューエルを使用しています。
このスポーツランド菅生大会は、23年シーズンの第3戦。開幕戦はモビリティリゾートもてぎで、そして第2戦は鈴鹿サーキットでJSBクラスのみが開催され、JSBクラス以外にとっては、この菅生大会が2戦目となりました。JSBクラスはここまで3レースとも2レース制で行なわれ、菅生大会ではST600クラスも2レース制で行なわれました。
まずは市販250ccモデルをベースに行なわれるのはJP250クラス。これはJP=ジャパン・プロダクション(市販モデル、の意)のレースで、ホンダCBR250RR、ヤマハYZF-R3、カワサキNinja250/Ninja ZX-25R、KTM RC390が参加しています。排気量、気筒数がバラバラなのは、各モデルの戦力均等策を取っているからで、国際ライセンスと国内ライセンスが混走し、個別表彰されます。タイヤはダンロップ製溝付きタイヤのワンメーク、正確にいえばこのJP250は「全日本選手権」の格式ではなく「MFJカップ」となりますが、全戦で同時開催されています。
純レーシングマシン+スリックタイヤで行なわれるのはJ-GP3クラス。これは、レーシングマシンとして販売されているホンダNSF250R、KTM RC250Rが参加。マシン規定はMotoGP世界選手権のMoto3クラスにあたるもので、13~19歳までの「J-GP3チャレンジクラス」と、大会ごとの「J-GP3特別参戦枠」が設定され、若手ライダー育成の意味もあるクラスです。
ミドルクラスはST600クラス。これも市販モデルをベースとしたマシンで争われ、ホンダCBR600RR、ヤマハYZF-R6、カワサキZX-6R、スズキGSX-R600が参加しています。レース向けの改造範囲は狭く、ブリヂストン製溝付きタイヤのワンメークで行なわれています。
最大排気量カテゴリーは2クラスあって、ひとつがST1000。これはST600の1000ccバージョンで、改造範囲が厳しく制限されているもの。ホンダCBR1000RR-R、ヤマハYZF-R1、スズキGSX-R1000R、カワサキZX-10R、BMW S1000RR/M1000RR、アプリリアRSV4-RFが出場しています。こちらはダンロップ製スリックタイヤのワンメーク。
もうひとつが日本最高峰のJSB1000クラス。こちらはST1000クラスに比べて改造範囲が広く、メーカー直系のワークスチーム、セミワークスチーム、レーシングチームやショップ母体のトップチームが参戦する、日本オートバイレースのトップクラスです。このJSBクラスのみ、23年シーズンから通常のガソリンではなく、非化石燃料のカーボン・ニュートラル・フューエルを使用しています。
このスポーツランド菅生大会は、23年シーズンの第3戦。開幕戦はモビリティリゾートもてぎで、そして第2戦は鈴鹿サーキットでJSBクラスのみが開催され、JSBクラス以外にとっては、この菅生大会が2戦目となりました。JSBクラスはここまで3レースとも2レース制で行なわれ、菅生大会ではST600クラスも2レース制で行なわれました。
■JP250クラスはCBRvsYZF-R3
土曜日に予選、決勝を行なうJP250クラスは、ここ菅生を地元とする横江竜司選手がポールポジションを獲得。横江選手はYZF-R3での参戦で、22年のここ菅生大会でも優勝、これがYZF-R3の初優勝でした。
決勝レースでは、この横江選手を軸に、千田俊輝選手(CBR)、久川鉄平選手(YZF)、小室旭選手(KTM)、荻原羚大選手(CBR)らがトップグループを形成。
横江選手、荻原選手、千田選手らが目まぐるしくトップ争いをする中、千田選手、横江選手を抑えて荻原選手がトップでゴール。荻原選手は国内ライセンスの15歳、まだ中学3年生で、23年シーズンのIDEMITSUアジアタレントカップのレギュラーライダーにも選出されています。
土曜日に予選、決勝を行なうJP250クラスは、ここ菅生を地元とする横江竜司選手がポールポジションを獲得。横江選手はYZF-R3での参戦で、22年のここ菅生大会でも優勝、これがYZF-R3の初優勝でした。
決勝レースでは、この横江選手を軸に、千田俊輝選手(CBR)、久川鉄平選手(YZF)、小室旭選手(KTM)、荻原羚大選手(CBR)らがトップグループを形成。
横江選手、荻原選手、千田選手らが目まぐるしくトップ争いをする中、千田選手、横江選手を抑えて荻原選手がトップでゴール。荻原選手は国内ライセンスの15歳、まだ中学3年生で、23年シーズンのIDEMITSUアジアタレントカップのレギュラーライダーにも選出されています。
■J-GP3クラスは超新星が初表彰台へ
250ccの純レーシングマシンで行なわれるJ-GP3クラスは、開幕戦で優勝を飾った尾野弘樹選手(NSF250R)が貫録の2連勝。しかし、公式予選からヤングライダーの躍進が目立った一戦になりました。
土曜の公式予選では、まだウェット路面のなか、池上聖竜選手(NSF250R)がポールポジションを獲得。池上選手は、昨年から日本でスタートした世界東一ミニバイクレースこと「MiniGP」の初代チャンピオンで、なんとまだ14歳。MiniGPのアドバイザーを務めるHRCテストライダーである長島哲太さんに見出され、長島さんのチーム「TN45 with MotoUPレーシング」からの特別参加となりました。
レースは4周目に多重クラッシュが起こり、赤旗中断からの仕切り直し。尾野選手がレースをリードする中、高杉奈緒子選手(KTM RC250R)と池上選手が尾野選手を追う展開。後方に若松 怜選手(NSF250R)、大和 颯選手(NSF250R)らが続くなか、レース終盤は尾野選手、若松選手、大和選手がトップ争い。池上選手は一時僅差ながら6番手までポジションを落としますが、木内尚汰選手(NSF250R)につづく5番手で最終ラップに入ると、大和選手と若松選手が接触し後退。最終ラップで木内選手をかわした池上選手が2位表彰台を獲得しました。
250ccの純レーシングマシンで行なわれるJ-GP3クラスは、開幕戦で優勝を飾った尾野弘樹選手(NSF250R)が貫録の2連勝。しかし、公式予選からヤングライダーの躍進が目立った一戦になりました。
土曜の公式予選では、まだウェット路面のなか、池上聖竜選手(NSF250R)がポールポジションを獲得。池上選手は、昨年から日本でスタートした世界東一ミニバイクレースこと「MiniGP」の初代チャンピオンで、なんとまだ14歳。MiniGPのアドバイザーを務めるHRCテストライダーである長島哲太さんに見出され、長島さんのチーム「TN45 with MotoUPレーシング」からの特別参加となりました。
レースは4周目に多重クラッシュが起こり、赤旗中断からの仕切り直し。尾野選手がレースをリードする中、高杉奈緒子選手(KTM RC250R)と池上選手が尾野選手を追う展開。後方に若松 怜選手(NSF250R)、大和 颯選手(NSF250R)らが続くなか、レース終盤は尾野選手、若松選手、大和選手がトップ争い。池上選手は一時僅差ながら6番手までポジションを落としますが、木内尚汰選手(NSF250R)につづく5番手で最終ラップに入ると、大和選手と若松選手が接触し後退。最終ラップで木内選手をかわした池上選手が2位表彰台を獲得しました。
■ホンダ勢の争い続くST1000
1000ccクラスのうち改造範囲の狭いST1000は、このクラスが新設された2020年から3年連続でホンダCBRがチャンピオンを獲得。デビュー年が新しいホンダCBR1000RR-Rが優位になっているクラスです。
開幕戦もてぎ大会では國峰啄磨選手が優勝、國井勇輝選手、渡辺一馬選手が続き、1~7位までをホンダCBRが独占。この菅生大会でも、ポールポジションを榎戸育寛選手が獲得したほか、予選1~5位までをホンダCBRが占めました。
決勝レースは榎戸選手がレースをリードし、國井選手、渡辺選手、岩戸亮介選手(カワサキZX-10R)が先頭グループを形成。ここから榎戸選手が徐々に2番手以降を引き離し始め、渡辺選手、國峰選手、國井選手が2番手争いで続く展開。最終的には榎戸選手が独走、2番手に渡辺選手、3番手に國峰選手の順で表彰台に登壇しました。
1000ccクラスのうち改造範囲の狭いST1000は、このクラスが新設された2020年から3年連続でホンダCBRがチャンピオンを獲得。デビュー年が新しいホンダCBR1000RR-Rが優位になっているクラスです。
開幕戦もてぎ大会では國峰啄磨選手が優勝、國井勇輝選手、渡辺一馬選手が続き、1~7位までをホンダCBRが独占。この菅生大会でも、ポールポジションを榎戸育寛選手が獲得したほか、予選1~5位までをホンダCBRが占めました。
決勝レースは榎戸選手がレースをリードし、國井選手、渡辺選手、岩戸亮介選手(カワサキZX-10R)が先頭グループを形成。ここから榎戸選手が徐々に2番手以降を引き離し始め、渡辺選手、國峰選手、國井選手が2番手争いで続く展開。最終的には榎戸選手が独走、2番手に渡辺選手、3番手に國峰選手の順で表彰台に登壇しました。
■51ガレージレーシングが圧勝したST600クラス
ホンダCBRとヤマハYZF-Rが毎戦のようにバトルを繰り広げるのがST600クラスです。開幕戦もてぎ大会では井手翔太選手、阿部恵斗選手のYZF-R勢が1-2フィニッシュ、3位に鈴木光来選手、4位に小山知良選手のCBRが入るという展開の中、2レース制で行なわれた菅生大会では、公式予選でレース1グリッドで阿部選手、長尾健吾選手、菅原陸選手のYZF勢がフロントロウを獲得、レース2グリッドも阿部選手、長尾選手が1-2、CBR勢では小山選手が3番手につけました。
土曜に行なわれたレース1では、長尾選手、小山選手、阿部選手が好スタートを切る中、伊達悠太選手、中山耀介選手のYZF勢、鈴木選手と羽田太河選手のCBR勢が縦長に先頭集団を作ります。
レース中盤になると阿部選手が先頭に立ち、小山選手、長尾選手がやや抜け出してトップグループを形成すると、ラスト2周で小山選手がトップへ。しかし、最終ラップの最終シケインで阿部選手が小山選手をパッシングし、阿部選手、小山選手、長尾選手の順でチェッカーを受けました。
翌、日曜の最終レースとして行なわれたレース2でも、阿部選手が好スタートを切り、レース1では転倒を喫した羽田選手、セカンドグループに沈んでしまった芳賀涼大(YZF-R)がトップグループに参加。芳賀選手は、かつてのスーパーバイクライダー、芳賀紀行さんの息子さんです。
レースは中盤に差し掛かると、羽田選手が主導権を握りますが、7台ほどが先頭集団を形成。羽田選手、阿部選手、芳賀選手がTOP3で周回したものの、終盤に差し掛かると、後方から阿部選手のチームメイトである西村硝選手がポジションをアップ。西村選手が11周目に阿部選手を、12周目に羽田選手をかわしてトップに浮上すると、ラスト3周となったところで、羽田選手がトップに浮上! しかし、その周に多重クラッシュが起こり、レースは赤旗中断から終了し、レースは成立。
結果、赤旗提示の前のオーダーが正式結果となり、西村選手が全日本ロードレース初優勝! 2位に阿部選手が入って、51ガレージレーシングが1-2フィニッシュを達成。3位に羽田選手が入り、51ガレージレーシングが2レースとも制した大会となりました。
ホンダCBRとヤマハYZF-Rが毎戦のようにバトルを繰り広げるのがST600クラスです。開幕戦もてぎ大会では井手翔太選手、阿部恵斗選手のYZF-R勢が1-2フィニッシュ、3位に鈴木光来選手、4位に小山知良選手のCBRが入るという展開の中、2レース制で行なわれた菅生大会では、公式予選でレース1グリッドで阿部選手、長尾健吾選手、菅原陸選手のYZF勢がフロントロウを獲得、レース2グリッドも阿部選手、長尾選手が1-2、CBR勢では小山選手が3番手につけました。
土曜に行なわれたレース1では、長尾選手、小山選手、阿部選手が好スタートを切る中、伊達悠太選手、中山耀介選手のYZF勢、鈴木選手と羽田太河選手のCBR勢が縦長に先頭集団を作ります。
レース中盤になると阿部選手が先頭に立ち、小山選手、長尾選手がやや抜け出してトップグループを形成すると、ラスト2周で小山選手がトップへ。しかし、最終ラップの最終シケインで阿部選手が小山選手をパッシングし、阿部選手、小山選手、長尾選手の順でチェッカーを受けました。
翌、日曜の最終レースとして行なわれたレース2でも、阿部選手が好スタートを切り、レース1では転倒を喫した羽田選手、セカンドグループに沈んでしまった芳賀涼大(YZF-R)がトップグループに参加。芳賀選手は、かつてのスーパーバイクライダー、芳賀紀行さんの息子さんです。
レースは中盤に差し掛かると、羽田選手が主導権を握りますが、7台ほどが先頭集団を形成。羽田選手、阿部選手、芳賀選手がTOP3で周回したものの、終盤に差し掛かると、後方から阿部選手のチームメイトである西村硝選手がポジションをアップ。西村選手が11周目に阿部選手を、12周目に羽田選手をかわしてトップに浮上すると、ラスト3周となったところで、羽田選手がトップに浮上! しかし、その周に多重クラッシュが起こり、レースは赤旗中断から終了し、レースは成立。
結果、赤旗提示の前のオーダーが正式結果となり、西村選手が全日本ロードレース初優勝! 2位に阿部選手が入って、51ガレージレーシングが1-2フィニッシュを達成。3位に羽田選手が入り、51ガレージレーシングが2レースとも制した大会となりました。
■JSB1000は大記録ストップ!
JSB1000クラスは開幕戦もてぎ大会、第2戦鈴鹿2&4に続いての第3戦。ここまでの2戦4レースは、ヤマハファクトリーレーシングの中須賀克行選手が全勝。さらに中須賀選手は、21年シーズン開幕戦から22年シーズン最終戦まで連勝中で、その連勝数は「27」。MFJに正式な記録は残っていないのですが、この記録は文句なく歴代日本最長。誰が中須賀選手を倒すか、というのが、この数年間のJSB1000クラスのメインテーマでした。
雨上がりからハーフウェット路面で行なわれた公式予選は、2レースとも中須賀選手がポールポジションを獲得し、星野知也差選手(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)がレース1の2番グリッド、中須賀選手のチームメイトである岡本裕生選手がレース1の3番グリッドとレース2の2番グリッド、今シーズンからヨシムラスズキRIDEWINに加わった亀井雄大選手がレース2の3番グリッドを獲得しました。全日本ロードレースでは少数派であるBMW、しかもプライベートチームの星野選手、ウェット路面に本当に強い!
土曜に行なわれたレース1では、その星野選手がホールショットを獲得、しかしすぐに中須賀選手と岡本選手のヤマハYZF-R1がレースをリードします。2番手につけた岡本選手は、すぐに中須賀選手をパスにかかりますが、中須賀選手も抜き返し、中須賀選手-岡本選手の順でレースが進行します。その後方には水野 涼選手(AstemoホンダドリームSIR)、亀井選手、津田拓也選手(オートレース宇部レーシング)がつけ、岡本選手は一時3番手に落ち、水野選手の先行を許します。
中須賀選手が2番手以下を引き離し始め、最大で2秒以上ものアドバンテージをもって独走態勢を築き始めますが、ペースダウンしたと思われた岡本選手が再びペースアップ。中須賀選手を凌ぐペースで再びトップ争いをスタートさせます。
レースが終盤に差し掛かり、ラスト5周あたりでは最大で2秒以上あった中須賀選手と岡本選手の差はほぼなくなり、ついに岡本選手が先頭へ。ここで再び中須賀選手が抜き返すか、と思われたものの、岡本選手は中須賀選手との差を広げ始め、ついに初優勝! 岡本選手はJSB1000クラスにステップアップして2年目でのクラス初優勝。同時に中須賀選手に勝ったのも初めてで、これで中須賀選手の連勝記録はストップ! スポーツランド菅生は異様なざわめきが途切れませんでした。
しかし中須賀選手もこのままでは終わりません。日曜のレース2では、またしても岡本選手との一騎打ちとなった展開で岡本選手の先行を許さず、ラスト3周で岡本選手が前に出たものの、中須賀選手がすぐに抜き返し、岡本選手を完封。2レース制の菅生大会で、中須賀選手と岡本選手の1勝ずつ、しかしヤマハYZF-R1の連勝記録は「36」まで伸びたレースとなりました。
JSB1000クラスは開幕戦もてぎ大会、第2戦鈴鹿2&4に続いての第3戦。ここまでの2戦4レースは、ヤマハファクトリーレーシングの中須賀克行選手が全勝。さらに中須賀選手は、21年シーズン開幕戦から22年シーズン最終戦まで連勝中で、その連勝数は「27」。MFJに正式な記録は残っていないのですが、この記録は文句なく歴代日本最長。誰が中須賀選手を倒すか、というのが、この数年間のJSB1000クラスのメインテーマでした。
雨上がりからハーフウェット路面で行なわれた公式予選は、2レースとも中須賀選手がポールポジションを獲得し、星野知也差選手(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)がレース1の2番グリッド、中須賀選手のチームメイトである岡本裕生選手がレース1の3番グリッドとレース2の2番グリッド、今シーズンからヨシムラスズキRIDEWINに加わった亀井雄大選手がレース2の3番グリッドを獲得しました。全日本ロードレースでは少数派であるBMW、しかもプライベートチームの星野選手、ウェット路面に本当に強い!
土曜に行なわれたレース1では、その星野選手がホールショットを獲得、しかしすぐに中須賀選手と岡本選手のヤマハYZF-R1がレースをリードします。2番手につけた岡本選手は、すぐに中須賀選手をパスにかかりますが、中須賀選手も抜き返し、中須賀選手-岡本選手の順でレースが進行します。その後方には水野 涼選手(AstemoホンダドリームSIR)、亀井選手、津田拓也選手(オートレース宇部レーシング)がつけ、岡本選手は一時3番手に落ち、水野選手の先行を許します。
中須賀選手が2番手以下を引き離し始め、最大で2秒以上ものアドバンテージをもって独走態勢を築き始めますが、ペースダウンしたと思われた岡本選手が再びペースアップ。中須賀選手を凌ぐペースで再びトップ争いをスタートさせます。
レースが終盤に差し掛かり、ラスト5周あたりでは最大で2秒以上あった中須賀選手と岡本選手の差はほぼなくなり、ついに岡本選手が先頭へ。ここで再び中須賀選手が抜き返すか、と思われたものの、岡本選手は中須賀選手との差を広げ始め、ついに初優勝! 岡本選手はJSB1000クラスにステップアップして2年目でのクラス初優勝。同時に中須賀選手に勝ったのも初めてで、これで中須賀選手の連勝記録はストップ! スポーツランド菅生は異様なざわめきが途切れませんでした。
しかし中須賀選手もこのままでは終わりません。日曜のレース2では、またしても岡本選手との一騎打ちとなった展開で岡本選手の先行を許さず、ラスト3周で岡本選手が前に出たものの、中須賀選手がすぐに抜き返し、岡本選手を完封。2レース制の菅生大会で、中須賀選手と岡本選手の1勝ずつ、しかしヤマハYZF-R1の連勝記録は「36」まで伸びたレースとなりました。
■次は6月18日、筑波大会
土曜は雨上がりからの曇り、日曜は天候に恵まれた菅生大会。JP250やJ-GP3ではヤングライダーが、ST600とST1000クラスでは開幕戦からの勢いが続きながら、JSB1000クラスでは偉大な記録が途切れた好レースとなりました。
コース外でも、パドックにショップやメーカーのブーステントが広がり、スポーツランド菅生駐車場わきにはカフェが新設されたり、スポーツランド菅生からバイクで10分くらいのところに、東北自動車道のスマートインターチェンジが出来たりと、レース観戦環境が整い始めた印象でした。
次戦の第4戦は、J-GP3クラスとJP250クラスのみが行なわれる筑波大会が6/18(日曜日)の1Day制で行なわれます。東京から一番近い場所でのレースとなりますので、ぜひぜひ現地でナマ観戦においでください!
土曜は雨上がりからの曇り、日曜は天候に恵まれた菅生大会。JP250やJ-GP3ではヤングライダーが、ST600とST1000クラスでは開幕戦からの勢いが続きながら、JSB1000クラスでは偉大な記録が途切れた好レースとなりました。
コース外でも、パドックにショップやメーカーのブーステントが広がり、スポーツランド菅生駐車場わきにはカフェが新設されたり、スポーツランド菅生からバイクで10分くらいのところに、東北自動車道のスマートインターチェンジが出来たりと、レース観戦環境が整い始めた印象でした。
次戦の第4戦は、J-GP3クラスとJP250クラスのみが行なわれる筑波大会が6/18(日曜日)の1Day制で行なわれます。東京から一番近い場所でのレースとなりますので、ぜひぜひ現地でナマ観戦においでください!