【最速の称号】歴史に名を刻んだKAWASAKIの名車9台を紹介!

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前回のSUZUKI編に続き、今回はKAWASAKIの名車をご紹介します。

数々の歴史的な名車を世にはなってきたメーカーだけあって、豪華な顔ぶれになりました!

W1

History: - W - An Original Icon Since 1965 | KHI Global Site (24690)

1966年に登場したW1は、カワサキが初めて純粋に開発した4ストロークバイクとして記念碑的なオートバイです。

1960年代の英国車が人気だったアメリカ市場への進出を狙い、カワサキメグロK2をベースに開発されました。

W1の排気量624㏄は当時の国内最大排気量で最高速も180kmとパワフルでしたが、狙っていたアメリカ市場では振動の問題から評判は芳しくありませんでした。

とはいえ、日本国内では10年以上にわたってロングセラーとして愛され、現在も名車として状態が良いマシンはプレミア価格で取引されています。

500SSマッハⅢ

Wikipedia - Quatro Valvole (24691)

via Wikipedia - Quatro Valvole
1969年に登場した500SSマッハⅢは、その名に多くの伝説をまとったマシンです。

最高速度198km/h、ゼロヨン12・4秒、最高出力60psを叩き出す2ストローク3気筒エンジンは、当時としては圧倒的な性能でした。

加速性能と最高速度に全振りした過激なほどのエンジンパワーを持つマッハは、それと引き換えに乗りやすさを欠いており、”3速までウイリーしっぱなし!” “ジャジャ馬” など、様々な伝説を囁かれるようになりました。

その過激さをもって、世界のライダーにカワサキの名を印象付けた1台であることは間違いありません。
3本出しマフラーなど特徴的なスタイルも含め、今でも熱烈なファンが多い1台です。

Z1(900SUPER4)

wikipedia - まんじゅう (24692)

via wikipedia - まんじゅう
1972年に登場したZ1の開発時のエピソードは、漢カワサキらしい骨太なものです。

60年代後半、カワサキのオートバイは世界で一定の評価を得ていましたが、扱いやすさなどの点ではまだまだ英国車勢には及ばず、ビッグマーケットであるアメリカでの販売台数は伸びていませんでした。

そこで、カワサキは社運を賭け、4スト並列4気筒エンジンを搭載した「最速でありながら乗りやすいマシン」の開発に着手します。
そんな中、68年にホンダが先行して並列4気筒SOHC・736ccエンジンのCB750 FOURをリリースし世界で喝采を浴びます。

ホンダの後発となったカワサキは追従するのではなく、CBを上回るべく並列4気筒DOHC・900ccエンジンの開発に挑むことを決意。

そうして誕生したZ1は「最高にして最後のもの」という意味を持つ“Z”の名に恥じない性能であり、ゼロヨン12秒、最高速209km/h以上と世界最速の記録を塗り替え、同時に乗りやすさも獲得したマシンでした。

Z1は世界のライダーやレース界でも大人気となり、はじめてカワサキに黒字をもたらしました。

Z2(750RS)

wikipedia - リキタ (24693)

via wikipedia - リキタ
72年に登場したZ1は世界で絶賛されましたが、日本国内では当時の排気量規制によって販売されませんでした。
そこで、日本のライダーたちの期待に応えるべく、カワサキは750cc版のZ2を開発します。

開発にあたっては設計者の並々ならぬ情熱で、エンジンの排気量をただ落とすのではなく、ほぼ全面的に手が入れられ、車体とのバランスも抜群に良い完成度の高いマシンとなりました。

こうして、世界初の4スト並列4気筒DOHC・750ccエンジンを搭載したZ2は国内市場に投入され、現在に至るまで多くのライダーたちを魅了しています。

GPZ900R

Wikipedia - 池田正- This Bike PhotoGraph and Bike is Mine (24694)

via Wikipedia - 池田正- This Bike PhotoGraph and Bike is Mine
映画トップガンでトムクルーズが跨り、滑走路を疾走するシーンが多くのライダーに鮮烈な印象を残した“GPZ900Rニンジャ”。

1984年に登場したこのオートバイは、Z1で70年代を席巻したカワサキの次世代を担うマシンとして開発されました。

その内容は次世代のオートバイにふさわしく、エンジンは水冷4バルブ4気筒となり、フレームや足回りにも当時の最新の技術を惜しみなく投入されています。

エッジの効いたデザインと230km/hをクリアする性能を併せ持つ“ニンジャ”は、またしてもライダーたちから熱狂的な支持を得、84年の登場から2003年まで約20年に渡り販売されました。

ZEPHYR(ゼファー)

Wikipedia - PekePON (24695)

via Wikipedia - PekePON
これまで紹介したオートバイを見ても、カワサキというメーカーの“最速”や“ハイパワー”へのこだわりには並々ならぬものを感じます。
そんなカワサキがゼファーを世に放ち、80年代のレーサーレプリカブームに一石を投じたのは面白い事実です。

ゼファーの開発コンセプトは当時の風潮であった性能至上主義から一歩引いたもので、クラシックな美しさや常用域でのスポーツ性能を重視したものでした。
その証拠に、当時の400ccクラスは馬力の自主規制値59psギリギリを狙ったマシンが主流でしたが、ゼファーは46psに抑えられています。

89年にゼファー400が販売されるとカワサキの狙い通り、そのクラシカルな美しさと扱いやすさで多くのライダーを魅了し、ネイキッドブームの火付け役となりました。

ゼファーはその後750cc、1100cc、4バルブになった400ccのゼファーχとバリエーションを増やしていきました。
すべて廃盤となった現在は、徐々にプレミアがつくほどの人気となっています。

ZZR1100

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via Wikipedia - PON at ja.wikipedia
90年に登場したZZR1100は、それまでカワサキが培った技術を集結し、最高速300km/hを達成するべく究極のマシンとして開発されました。

ベースとなったZX-10のエンジンを進化させ1052ccまで拡大、最高出力は147psに到達。
また、空力面にも徹底的にこだわり、走行風で加給効果を得るラムエアシステムを世界で初めてバイクに搭載しました。

こうして販売されたZZR1100は、世界記録の最高速281.6km/h・ゼロヨン10.25秒を達成。
目標であった最高速300km/hには届きませんでしたが、多くのライダーに衝撃を与えました。

また、95年にはドクターSUDAによって200psにチューンされたZZR1100が、最高速308km/hの記録を樹立。
開発コンセプト通り、地球上最も早い究極の市販車であることを証明しました。

KLX250SR

Motorcycle 製品ラインナップ | 株式会社カワサキモータースジャパン (24700)

93年に登場したKLX250SRも、カワサキらしいチャレンジングな1台でした。

90年代初頭のエンデューロブームの中心は、カワサキの2ストロークマシン“KDX200SR”でした。
ノーマル状態でも他社のライバルを圧倒する高いポテンシャルを持ち、ブームの火付け役にもなったバイクです。

当時は2ストマシンと4ストマシンの車重には大きな開きがあり、エンデューロレースでは軽量な2ストマシンが圧倒的に有利な状況でした。

そんな中、カワサキは“闘う4スト”というキャッチフレーズを掲げ、ペリメターフレームに新開発の水冷DOHC4バルブエンジンを搭載したKLX250SRを販売します。

軽量な車重や高回転型のエンジンなど、スペック的には2ストマシンに肉薄する仕上がりでしたが、当時はまだ2ストマシンに勝つことはできず、97年で最終モデルとなりました。

とはいえ、“闘う4スト”のコンセプトに恥じない妥協のないこのオートバイは、現在でも高く評価されファンの多い1台になっています。

Ninja H2R

Kawasaki Ninja H2®R | Closed-Course Hypersport Motorcyle (24699)

2015年に登場したNinja H2Rは、市販車として初めてスーパーチャージャーを搭載し、最高出力は300psを発揮します。
また、車体には高速域でも安定するよう、カワサキ航空宇宙カンパニーなども技術協力した空力技術が施されるなど、カワサキ重工グループの技術が結集した、まさに究極のマシンです。

その、Ninja H2Rが2016年に最高速度400km/hを達成したという衝撃のニュースは、今なお私たちの記憶に新しいところです。

現在でもYoutubeで見ることが出来るこの400km/hチャレンジは、Ninja H2Rがいかにモンスターマシンであるかを如実に物語っており、スタートから2秒足らずで100km/h、4秒で200km/h、8秒で300km/h、26秒でとうとう400km/hに到達するという驚くべきものでした。

Z1、GPZ900R、ZZR1100など世界最速の称号を塗り替えてきたカワサキの歴史に、新たに名を刻んだマシンとしてNinja H2Rは語り継がれてゆくでしょう。

カワサキの名車はチャレンジスピリットの歴史

カワサキの名車紹介いかがだったでしょうか。
ご紹介した車両の中にはオートバイ史に新たなページを刻んだものも多かったですね。

今回紹介しきれなかったオートバイもまだまだあるので、別の機会にあらためてご紹介させていただきます!