ナップス名古屋南店メカニック通信Vol.2
皆様こんにちは!
ナップス名古屋南店メカニック通信Vol.2となります。
2回目となりますメカニック通信ですが今回の作業内容はブレーキパッド交換のご紹介です。
さて、早速ですが今回ブレーキパッドの交換をするのはこちらの車両
スズキが誇る通勤快速(快適)スクーター
アドレスV125
車両オーナー様も、毎日通勤で乗っているそうで非常に快適だそうです。
とはいえ、毎日通勤で使用しているともなると気になってくるのがブレーキパッドです。
ディスクブレーキを採用しているバイクはホイールについているディスクローター(円盤状のもの)をブレーキパッドが両側から挟み込み、制動力を生み出しますが、ディスクローターよりもブレーキパッドの摩材の方が柔らかく出来ており、ブレーキパッド側がすり減っていきますので、ブレーキパッドは定期的な交換が必要になります。(ディスクローターにも使用限度がありますが今回は割愛致します)
当然摩材がなくなるとブレーキは効かなくなってしまい、ずっとブレーキパッドを交換しない状態が続くと、ディスクローターも痛めてしまうので、ブレーキパッドの早めの交換はもちろん、日々の点検が非常に重要になってきます。
では早速どれくらいブレーキパッドの摩材が残っているか見てみましょう。
ブレーキキャリパーを前側から見た写真です。
分かりづらいかもしれませんが、ブレーキパッドは少し減っています。
今すぐ交換しなければいけない消耗度合いではありませんが、もう少しで交換時期になりますので、早めの交換をします。
では、ブレーキキャリパーからブレーキパッドを外していきましょう。
ナップスでブレーキパッド交換時には、ブレーキパッド交換だけではなく、スムースにこれらのパーツが動作するように清掃給油を行っています。ブレーキ周りは、ブレーキをかける度にブレーキパッドの摩材のカスが出る為、非常に汚れます。
また、ピストン(ブレーキパッドをディスクローターへ押し当てる部品)もピストン回しという工具を使ってピストン裏側まで真鍮(しんちゅう)ブラシを使いしっかり汚れを落とし、CCIメタルラバー(ゴムやプラスチックを痛めない成分)というケミカルを使い給油を行います。この作業をしっかり丁寧に行うことで、スムースなブレーキになりますよ♪
ピストンの清掃に続いて「ピストン戻し」を使い、飛び出てきているピストンをキャリパー側に戻していきます。
ピストンを戻す作業のときに気を付けたいのがブレーキフルード。
ブレーキマスターシリンダーのリザーバータンク(ブレーキフルードをためているところ)から溢れてくる場合がありますので
ピストンを戻す際にはブレーキフルードが溢れ出ていないか見ながら少しずつゆっくりと戻していきます。
キレイに掃除し、ブレーキパッドが接触する部分や金属部品、ゴムパーツにもグリスを塗ります。
・茶色(ワコーズ製スレッドコンパウンド V170)
→熱に対しての耐久性と錆や腐食を起こりにくくする効果があるので使用しています。
・白色(ワコーズ製ラバーグリース V241)
→ゴムパーツに優しい成分で、耐熱性があり腐食や錆を防ぐ効果があるので使用しています。
ブレーキパッドや、最初に外した部品を元通りブレーキキャリパーに組み付けます。
ブレーキパッドは【面取り】という摩材の角を落とす作業を行い、ブレーキ鳴きというブレーキをかけた際になるノイズを軽減させます。
ブレーキキャリパーを車体に組み付けます。
きちんとディスクローターの左右にブレーキパッドが配置されているか?
ゴムパーツ等が正しく組み込まれているか?慎重に組み付けていきます。
ブレーキキャリパーを固定します。
使用しているボルトには「締め付けトルク」というメーカーが指定した力で締め付ける必要がありますので
「トルクレンチ」という締め付ける力の設定が出来る工具を使用して基準値にて締め付けます。
ブレーキキャリパーの組み付けを行いましたので、ブレーキレバーを作動させます。
この作業を行わないと、先ほど清掃したピストンが内側に入ったままなのでレバーを握っても
ブレーキパッドが押されてない為、非常に危険です。何回も繰り返し、硬い握り心地が出るのを確認します。
写真は無いのですが、この後に実際ブレーキレバーを握ってブレーキを作動させて異常が無いかも確認しています。
以上でブレーキパッド交換(スズキ アドレスV125)の作業は終了です(^^)/
ブレーキ周りは正しい知識・間違いのない作業が求められる部位ですので、少しでも不安な場合は、ナップスに作業をお任せください!!
おまけ
今回、使用した工具やケミカル